わたキモ 主人公適正
主人公:キモくて金の無いおっさんの主人公適正を考える。
◯主人公を描写する的確な形容詞
「キモくて金の無いおっさん」
キモさとは…内面からにじみ出るもの。挙動不審で優柔不断な態度だったり人と目を合わせられなかったり人と話すときどもったり自分の変態的な性癖を恥ずかしがっていたりびっくりする位自信がなかったり。コミュニケーション能力は低い。
金の無さとは…経済力の欠如。また働く男性としての能力の欠如。これまで金を蓄える力を養ってこなかった証。大きな決断を先延ばしにして短期的で小さな欲望に逃げ続けた結果。決断力と根気が無い。
おっさん…可能性の欠如。成長は見込めないが、ただ死を待つには早過ぎる。
逆に持っているもの。
倫理観…周囲の「こうあるべき」に前倣えして生きてきたため。善悪で言えば善の人に間違いない。
我慢強さ…なにもせずにじっと我慢して嵐が通り過ぎるのを耐えることには慣れている。根気の強さとは別物。継続的な努力は苦手。
健康な体…酒もタバコもやれないため内臓は元気。仕事は肉体労働が多かったため運動不足ではない程度。
◯敵役を描写する的確な形容詞
「自身の欲望に忠実な完成された壮年」
ぱっと思いつくのはムスカとカリオストロ伯爵。両方ロリコンだなあ。
本当に欲しているものはヒロイン自体ではなく、その後ろにある大きな力、或いは財宝でありそのために敗れるところも同じ。
主人公とライバルは同じ概念の表と裏でそれ故対立するもの。
ではこの物語は善悪のロリコン対決となるか…
敵役は主人公に無いものは全部持っている。
倫理というものがどういうものかは知っているがそれを自らの行動規範とすることは無い。自分の欲望第一で動く。
逆に持っていないもの
のびしろ。主人公は未完成もいいところだから変化による成長は実は見込めるが、悪役が成長することは無い。
小人故の人の苦しみは理解出来ない。する必要がなかった。
その辺に主人公の勝機があるといいよね。
◯人間だったら誰でも共感する原始的な目的
「時間を戻して人生をやりなおしたい」
→青春をやりなおしたい
→モテたい
特定の誰かと結ばれたい、という目的に比べると漠然としていてイマイチ。
時間を戻して初恋の幼なじみと恋仲になりたい、とするか。
◯設定された状況の中で一番葛藤する?
生きるか死ぬか。望みを叶えるか諦めるか。戦うか逃げるか。こいつが決断しないと前に進まない状況を作らないとダメか。
◯感情が変化するのに一番時間がかかる?
これは時間がかかる。変化の幅は狭く見えるけど、価値のある変化のはず。
◯楽しんでもらえる客層が一番広い?
広い!
◯共感できる人物?
もちろん!
◯学ぶことのある人物?
反面教師的には…
◯応援したくなる人物?
努力を怠り続けたやつなんて応援したくないね。
◯最後に勝つ価値のある人物?
物語冒頭では全くないね。まず主人公が己の価値を見出さねばならない。
◯原始的でシンプルな動機があり、その動機に納得がいく人物?
ある。いく。
……あーあーほーらやっぱりこのおっさん主人公適正ねーよ!
プロットは「難題に直面した平凡なやつ」であり「金の羊毛」でもありそう。
バディとなるヒロインはおっさんを真正面からキモがり金がない原因を見せしめ嫌悪感を露にしごくごくたまーに褒める。最終的には理解者になる強くて可愛い女の子。
「どうしてやらないのです!今やりなさい!やれ!」「だからダメなのです!」「貴方は本当に愚図だな…」
家の中のモンスターも併発しそうだ…